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戦史、国防史、軍事史、戦争史

キューネ、ツィーマン『軍事史とは何か』は軍事史概念をきちんと把握するうえで非常に有益な本なのですが、とくに戦史、国防史、軍事史、戦争史という似て非なる用語を区別して理解するうえでも多くの示唆を与えてくれる著作です。

具体的な内容は本書を読んでもらうにしろ、軍内部の歴史解釈が中心の「戦史」、ナチ時代の影響を強く引き継いだ「国防史」、そしてドイツ語においては新しい戦争を歴史的な解釈のなかで扱う用語としての「軍事史」(これは狭義であれ、広義であれ、旧来の戦史の視野狭窄とは別の観点で論じられている点に特徴があります)、そして「戦史」と同じKriegsgeschichteという単語は用いるけれども、戦争にかかわる歴史を総体として把握しようという意図がはっきり見られ、「軍事史」と非常に近似する「戦争史」という用語があります。

このような用語の並列がなされているのが、『軍事史とは何か』のひとつの特徴ではありますが、個別の論文のなかで実は定義するところに若干の違いがあり、明確な定義が全体としては完全になされていない点も注意しなくてはなりません。ただし、その一方で上記に書いたような違いも意識されているということは忘れてはならないでしょう。
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中島浩貴

博士(学術、早大)、東京電機大学講師(理工学部共通教育群、専任)、専門は歴史学(西洋史、ドイツ近現代史、軍事史)、クラウゼヴィッツ研究です。また「教養」、地域研究、地域文化の振興などといった問題にも関心があります。最近は、東松山(高坂)、鳩山、坂戸(北坂戸)界隈で様々な活動を行っています。

本年度(2018年)は、歴史学、欧米文化研究、教養ゼミ、初級ドイツ語、ことばと社会、フレッシュマンゼミB、日本語リテラシーを担当しています。また、後期は共立女子大学講師(非常勤)も兼任します。

プロフィール

Author:中島浩貴
博士(学術、早大)、東京電機大学講師(理工学部共通教育群、専任)、専門は歴史学(西洋史、ドイツ近現代史、軍事史)、クラウゼヴィッツ研究です。また「教養」、地域研究、地域文化の振興などといった問題にも関心があります。最近は、東松山(高坂)、鳩山、坂戸(北坂戸)界隈で様々な活動を行っています。

本年度(2018年)は、歴史学、欧米文化研究、教養ゼミ、初級ドイツ語、ことばと社会、フレッシュマンゼミB、日本語リテラシーを担当しています。また、後期は共立女子大学講師(非常勤)も兼任します。

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